ビジネス数学を身につけて、数字に強いビジネスパーソンになろう

ビジネスの現場では、数字をうまく活用する能力が重要です。しかし、一般的な数学の知識や理論だけでは、ビジネスの現場で必要とされる実践力を身につけることはできません。この記事では、「数字に強くなるためのビジネス数学」とは何かについて探求していきます。

学校の数学とは違い、ビジネスの現場では問題も正解もない

学校で学ぶ数学は、「与えられた問題を決められた手順に従って解いて答えを出す」ことが中心となっています。

この「与えられた問題の答えを出す」という姿勢のまま、ビジネスの現場の数字を扱おうとすると、うまくいかないことが多いです。

なぜならば、ビジネスの現場では問題が誰かから与えられるということはほとんどなく、さまざまなデータが上がってくるなかで、自分で問題(課題)を発見する必要があります。

また、発見した問題に対してこうすれば絶対にうまくいくという唯一の正解は存在しないことが多いのです。

唯一の正解がないビジネスの現場での数字の使い方

ビジネスの現場では、唯一の正解がないなかで数字を使って解決していくという姿勢が求められます。数字を使って問題を解決するうえでは「大体このぐらいで見積もってください」といったざっくりした数字(概算値)を使った方がうまくいく場面が多くあります。

ビジネスの現場ではこの「ざっくり数字」をうまく使えるかが重要になります。このざっくり数字の重要性については、別の記事でくわしくご紹介したいと思います。

ビジネスの現場では「算数」を使いこなそう

このように、ビジネスの現場では、さまざまなデータのなかから問題を発見し、数字を使って解決していく姿勢が必要とされますが、日常的なビジネスの場面で使うのは算数、つまり「たし算」「ひき算」「かけ算」「わり算」がほとんどで、難しい数学はあまり使いません。しかし、本当に算数をうまく使いこなせているのか、場面に応じて適切な活用ができているかというと、意外なほどできていない方が多いのです。

ビジネスの現場で必要とされる5つの力

「ビジネス数学」では、ビジネスの現場で数字を取り扱う力として、「把握力」「分析力」「選択力」「予測力」「表現力」の5つの力を身につけます。

具体的なビジネスの現場での数字の取り扱いの場面を想像すると、まずは日々、手もとに上がってくるデータを正しくつかみ取る「把握力」が必要となります。

つぎに、把握したデータをもとにして「じゃあどうするの?」というつぎの行動につなげる判断を行います。そのためには、データを“分析”し、その分析結果をもとにしていくつかの選択肢から最適なものを”選択”します。ここで「分析力」と「選択力」が必要となります。また、分析した結果をもとにして数字がどのように変化していくのか、その後数字がどのように変化していくのかをシミュレーションする「予測力」が必要となります。

ビジネスは1人で行っているものではありませんので、つぎの行動の計画(案)が決まったら必ず誰か(上司や同僚、お客さまなど)に伝える場面が発生します。このとき、数字に関するデータや情報はなかなか伝わりにくいので、表にまとめ、図解し、適切なグラフを使用する「表現力」が必要となります。

ビジネス数学を学び、その能力を証明する

このようなビジネスの現場で必要とされる数字の取り扱いを学ぶのが「ビジネス数学」で、その能力を測定・証明するのが「ビジネス数学検定」です。

近年、データの利活用がますます注目を集め、データサイエンスや統計学を学ぶ方も増えています。しかし、データサイエンスや統計学はハードルが高すぎて、数学が苦手な方は挫折してしまうことが多いようです。「ビジネス数学」は、もっと身近に日常的に使われている数字を対象としているので、データ活用力を身につけるはじめの一歩として最適です。その能力の証明として「ビジネス数学検定」の活用をおすすめします。

記事を書いた人

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近藤 恵介

公益財団法人 日本数学検定協会 ビジネス数学コンテンツ部マネジャー)

東京工業大学大学院生命理工学研究科修了後、予備校講師などを経て現職。数学と社会の関わりについて研究し、「ビジネス数学」という新しいジャンルを開拓。「ビジネス数学」に関する講座や検定試験などの企画・運営を手がける。