15歳女子が「フィボナッチ数列は2進数でも美しいのか」を考察 算数・数学の自由研究作品コンクール「MATHコン」で
日本数学検定協会賞を受賞

2017.12.27
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公益財団法人日本数学検定協会(所在地:東京都台東区、理事長:清水静海)は、一般財団法人理数教育研究所が主催している「塩野直道記念 第5回『算数・数学の自由研究』作品コンクール」(通称「MATH(マス)コン」)の優秀賞の1つである日本数学検定協会賞の受賞作品を決定し、2017年12月17日(日)に東京都内で行われた表彰式典で受賞者を表彰いたしました。

塩野直道記念「算数・数学の自由研究」作品コンクール公式サイト

「日本数学検定協会賞」表彰の様子
「日本数学検定協会賞」表彰の様子

塩野直道記念「算数・数学の自由研究」作品コンクールとは

全国の小学生・中学生・高校生が、日常生活や社会で感じた疑問を算数・数学の力を活用して解決する、あるいは、算数・数学の学びを発展させて新たな数理的課題を探究するなかで、気づいたことやわかったこと、自らの解決の方法などをレポートにまとめた作品を応募するコンクールです。テーマは自由で、毎年さまざまなテーマの自由研究レポートが作品として集まります。

京都府在住の15歳女子に「日本数学検定協会賞」を授与

「日本数学検定協会賞」受賞者の吉田 桃子さん
「日本数学検定協会賞」受賞者の吉田 桃子さん

本コンクールに協賛している当協会は、応募したすべての作品のなかから、とくに算数・数学の研究として優れたレポート1作品に優秀賞として「日本数学検定協会賞」を授与します。今回は、「フィボナッチ数列は2進数でも美しいのか」というテーマで研究した京都府在住の吉田桃子(※)さん(15歳、小中学校9年)に授与いたしました。受賞した吉田さんは、「私が今回取り組んだテーマは、数学とプログラミングという自分の好きな分野を組み合わせたもので、研究することはとても楽しかったです。これからも技術を学び、すばらしい賞をいただけたことに恥じないよう、精進していきたいと思います」と受賞の喜びを語りました。
(※) “吉”は外字の「ツチヨシ」が正式となります

フィボナッチ数列を2進数に変換して規則性を探して考察した研究レポート

「日本数学検定協会賞」受賞者の吉田 桃子さんの発表の様子
「日本数学検定協会賞」受賞者の吉田 桃子さんの発表の様子

吉田さんは「自然界に多く存在するフィボナッチ数列とコンピュータを動かす2進数、対極にあるようなものを組み合わせてみるとどうなるのか」と疑問を持ち、研究課題に設定しました。フィボナッチ数列とは、最初の二項が1で、第三項以降がすべて直前の二項の和になっている数列(1、1、2、3、5、8、13…)のことです。研究では、2進数のフィボナッチ数列を書き出すために自分で計算プログラムを作成し、数列を算出しています。2進数で表されたフィボナッチ数列を自分でたてた予想をもとに分析し、規則性を見つけ出しました。さらに、その規則性がなぜ生まれるのかまで考察しています。この作品は身近なところからテーマを発掘しながらも、オリジナルの考察を加えて研究の精度を高めたところがたいへん優秀であることから、今回の受賞が決定いたしました。

当協会は、主たる公益事業である「実用数学技能検定(数学検定・算数検定)」の実施のほかに、今後も広く国民のみなさまに算数・数学を学習する大切さや、楽しさを伝える普及啓発事業を充実させていく所存です。

塩野直道記念「算数・数学の自由研究」作品コンクール概要

名称:塩野直道記念 第5回「算数・数学の自由研究」作品コンクール(2017年度)
主催:一般財団法人 理数教育研究所
協賛:株式会社 内田洋行/株式会社 学研ホールディングス/公益財団法人 日本数学検定協会/カシオ計算機株式会社
後援:文部科学省/国立教育政策研究所/読売新聞社/公益財団法人 文字・活字文化推進機構/公益社団法人 全国珠算教育連盟/北海道教育委員会/札幌市教育委員会/旭川市教育委員会/函館市教育委員会/釧路市教育委員会/青森県教育委員会/青森市教育委員会/岩手県教育委員会/宮城県教育委員会/仙台市教育委員会/秋田県教育委員会/山形県教育委員会/福島県教育委員会/茨城県教育委員会/栃木県教育委員会/群馬県教育委員会/埼玉県教育委員会/さいたま市教育委員会/千葉県教育委員会/千葉市教育委員会/東京都教育委員会/神奈川県教育委員会/新潟県教育委員会/富山県教育委員会/石川県教育委員会/福井県教育委員会/長野県教育委員会/静岡県教育委員会/愛知県教育委員会/名古屋市教育委員会/三重県教育委員会/滋賀県教育委員会/京都府教育委員会/大阪府教育委員会/兵庫県教育委員会/奈良県教育委員会/和歌山県教育委員会/鳥取県教育委員会/鳥取市教育委員会/倉吉市教育委員会/島根県教育委員会/松江市教育委員会/出雲市教育委員会/浜田市教育委員会/益田市教育委員会/岡山県教育委員会/岡山市教育委員会/倉敷市教育委員会/山口県教育委員会/山口県小学校教育研究会/山口県中学校教育研究会/徳島県教育委員会/香川県教育委員会/高松市教育委員会/愛媛県教育委員会/高知県教育委員会/高知市教育委員会/福岡県教育委員会/福岡市教育委員会/北九州市教育委員会/佐賀県教育委員会/長崎県教育委員会/長崎市教育委員会/熊本県教育委員会/熊本市教育委員会/熊本県市町村教育委員会連絡協議会/大分県教育委員会/大分県市町村教育委員会連合会/宮崎県教育委員会/宮崎県市町村教育委員会連合会/鹿児島県教育委員会/鹿児島県市町村教育長会/沖縄県教育委員会/沖縄県市町村教育委員会連合会(順不同)
応募資格:小学生、中学生、高校生
     ※海外の日本人学校も含む。
     ※グループで応募する場合は、同学年の応募に限る。
審査:1.小学校の部 … 低学年の部(1~3年)、高学年の部(4~6年)に分けて審査。
   2.中学校の部
   3.高等学校の部(高等専門学校3年次までを含む)
中央審査委員:
委員長  根上 生也(横浜国立大学大学院 教授)
委員   銀島 文(国立教育政策研究所 総合研究官)
     桜井 進(サイエンスナビゲーター(R))
     島田 功(日本体育大学 教授)
     中島 さち子(ジャズピアニスト、数学と音楽の研究者)
     藤田 岳彦(中央大学 教授)
     蒔苗 直道(筑波大学 准教授)
     渡辺 美智子(慶応義塾大学大学院 教授) ※五十音順
賞:
<最優秀賞>
・塩野直道賞 全応募作品の中から、小学校低学年の部、小学校高学年の部、中学校の部、高等学校の部から各1作品
・文部科学大臣賞 全応募作品の中から1作品
・Rimse理事長賞 全応募作品の中から1作品
<優秀賞>
・読売新聞社賞 全応募作品の中から1作品
・内田洋行賞 全応募作品の中から1作品
・学研賞 全応募作品の中から1作品
・日本数学検定協会賞 全応募作品の中から1作品
<特別賞>
・審査委員特別賞 全応募作品の中から最大4作品
<奨励賞>
・Rimse奨励賞 小学校低学年の部、小学校高学年の部、中学校の部、高等学校の部から各最大10作品
応募期間:2017年8月20日(日)~2017年9月10日(日)(当日消印有効)
ホームページ:http://www.rimse.or.jp/research/

お問い合わせ先

【本コンクールに関するお問い合わせ先】
一般財団法人 理数教育研究所 「算数・数学の自由研究」係
<大阪オフィス>
〒543-0052 大阪市天王寺区大道4丁目3番23号
TEL 06-6775-6538 / FAX 06-6775-6515
<東京オフィス>
〒113-0023 東京都文京区向丘2丁目3番10号
TEL 03-3814-5204 / FAX 03-3814-2156
E-mail mathcon@rimse.or.jp

【本リリースに関するお問い合わせ先】
公益財団法人 日本数学検定協会
広報宣伝室
TEL:03-5812-8342
FAX:03-5812-8346
E-mail:kouhou@su-gaku.net
URL:https://www.su-gaku.net/