「数検」グランプリ表彰式典を4年ぶりに開催 表彰式では文部科学大臣賞と「数検」グランプリ会長賞を授与

2023.08.04
検定関連
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算数・数学の実用的な技能を測る、実用数学技能検定「数検」(数学検定・算数検定、以下「数検」)を実施・運営している公益財団法人日本数学検定協会(所在地:東京都台東区、理事長:髙田忍、以下「当協会」)は、2022年度に数検を受検し優秀な成績を収めた個人・団体を表彰する、第31回実用数学技能検定「数検」グランプリ表彰式典(会場:学士会館/東京都千代田区)を、2023年7月28日(金)に、2019年以来4年ぶりに開催いたしました。なお表彰式典には、文部科学大臣賞、そのほか一部の受賞者にご列席いただきました。

第31回実用数学技能検定「数検」グランプリ 受賞者一覧

「文部科学大臣賞」個人賞の表彰の様子
「文部科学大臣賞」個人賞の表彰の様子
「文部科学大臣賞」団体賞の表彰の様子
「文部科学大臣賞」団体賞の表彰の様子

個人では6歳から87歳の受検者が金賞を受賞

個人賞では、「文部科学大臣賞」7人、「会長賞」14人、「金賞」20人、「生涯学習功労賞」55人が受賞しました。受賞者の最年少は6歳、最年長は87歳と幅広い年齢の受検者が受賞しており、生涯学習の一環としても幅広く数検が活用されていることがうかがえます。また、「文部科学大臣賞」の受賞者は、7人全員が小中学生で、若年層が数検合格を目標に自発的な学習で高い数学力を身につけ、優秀な成績を収めていることもわかります。

「数検」グランプリ会長賞の表彰の様子1
「数検」グランプリ会長賞の表彰の様子1
「数検」グランプリ会長賞の表彰の様子2
「数検」グランプリ会長賞の表彰の様子2

団体賞では26団体が受賞。文部科学大臣賞は5部門において各1団体が受賞

団体賞には、「高等教育」「高等学校」「中学校」「小学校」「公教育団体」「一般団体」の6部門があり、「文部科学大臣賞」は、そのうち5部門5団体に贈られました。「金賞」は5部門21団体が受賞しました。

受賞者代表あいさつ

<「文部科学大臣賞」団体賞 東京女学館小学校 小野寺 美賀(おのでら みか)教諭>
本日は、このような文部科学大臣賞というすばらしい賞をいただきましたことを、光栄に思っております。算数検定は、2005年以来18年にわたり、年に一度実施しています。算数検定を長年実施してきて感じるのは、検定に合格することで自信を持つことができ、算数への興味関心が高まり、自力で問題解決したいという気持ちが発していることです。また、自分のがんばりに評価をいただけることが、次へのステップ、モチベーションになっていることに間違いありません。さらに、情報収集力・情報分析力を身につけることは、情報化社会で生きるこのご時世においては、とても大切なことです。収集した情報の背景にある問題を読み解く力、論理的思考を育てるのは、小学校の算数の学びが重要と考えています。大事な基礎力を身につけるという前提で、算数検定は算数に興味を持つための大きな役割となっています。
このたび、長く続けることによって文部科学大臣賞を受賞したことは、子どもたちにとっても、学校全体にとっても、大きな励みとなりました。今後も、算数検定をぜひ続けていきたいと考えています。ありがとうございました。

<「文部科学大臣賞」個人賞 三島 宏介(みしま こうすけ)さん>
このたびは、文部科学大臣賞をいただき、とてもうれしく思います。また、受賞できたのは、数学に打ち込める環境があったおかげであり、とても感謝しています。数学をとおして得られる物事を論理的に考える力や全体を見据えて考える力は、数学だけでなく、さまざまな場面で通じる力です。数学を学ぶことは、数学だけでなく、いろいろな物事に役立つのではないでしょうか。数学では論理性がつねに求められ、いま考えていることが本当に正しいのか、常に疑いなが考えることが必要です。そして、これを実践していくことで、論理的に考える力が身につきます。数学において、今わかっている情報は、今求めたいものとすぐに結びつくものばかりではありません。問題を解くためには、どのような道筋をたてればよいか、全体像を今わかっている情報と照らし合わせて、また情報を組みたてながら考えていくことが必要です。そして、それをくり返していくことで、結果を見据えて考える力が身につきます。
最後になりますが、これからも本日の経験を糧にして、より一層努力していきたいと思います。また、数学オリンピックなどにも出場し、数学をより楽しんでいきたいと考えています。本日はありがとうございました。

<「数検」グランプリ 会長賞 角 俊作・春架(かど しゅんさく・はるか)さん>
今回は、このようなたいへんすばらしい賞を家族でいただき、驚きとともにうれしく思っております。ふだん、自分は高校で数学を教えている立場なのですが、生徒にはよく数検にチャレンジしてみようと言うわりに、自分自身が数検を受検したことがなく、なかなか重い腰をあげられずにいました。ただ、息子のはるかもだんだんと大きくなってきましたので、幼稚園で「かず・かたち検定」に合格して喜んでいて、さらに小学校にあがって11級も受けることになりました。そのときに、家族合格表彰というものを知り、これはおもしろいと思い、記念にもなるし、自分もがんばってみようかということになりました。家族合格表彰をめざして、どうせならいちばん上の1級をめざそうと一生懸命勉強をはじめました。最初は家に帰って勉強するのがとてもたいへんだったんですが、勉強を進めていくうちにおもしろくなって、毎日問題を解くたびに発見があって、数学はやっぱりおもしろいなと思いました。そして、1年かかったのですが、なんとか合格することができました。毎日が新しいことの発見ということで、新しいことに挑戦することのおもしろさや、すばらしさを経験させていただきました。このような経験をさせていただいて、とても感謝しています。今日はどうもありがとうございました。
(春架さんのあいさつ:つぎの級もがんばりたいです。今日はありがとうございました。)
※名字の「角」は、正しくは中央の縦線が突き抜けたもの

当協会は、今後も、学校教育における数学指導がさらに充実し、国民のみなさまの数学への関心が高まるとともに、生涯を通じた数学学習がますます盛んになるよう事業の運営に邁進してまいります。

「数検」グランプリの選考基準について

年間(4~3月)の数検合格者ならびに実施団体を対象に、下記の選考基準によって賞を授与します。

<個人賞>
●金賞(1~5級を対象)
・継続して数検を受検し永く学習活動が続けられていること。
・各階級の数検合格者から優秀な成績を収めたもので当協会の顕彰評価会議が認めた方(満点合格者が該当しない階級がある場合には、満点に準ずる成績優秀者から選考)。

●文部科学大臣賞(1~5級を対象に各階級1人)
・上記金賞受賞候補者のなかからさらに卓越して成績優秀であった合格者を対象に、当協会の顕彰評価会議が認めた方。

●会長賞
・継続して数検を受検し学習活動が続けられていること。
・親子等で受検し、ともに優秀な成果を収めた家族。
・優秀な成果を収めた合格者のなかから、生涯学習にふさわしく、当協会の顕彰評価会議が認めた方。

●生涯学習功労賞
・団体賞のなかから永く数学の指導に携わり、指導の成果を挙げられ、当協会の顕彰評価会議が認めた方。

<団体賞>(高等教育、高等学校、中学校、小学校、公教育団体、一般団体の6部門)
●金賞
・継続して数検を活用され数学の学習活動が盛んであること。
・奨励賞として選出された団体(年間を四半期に分け、各期間に実施された団体の中から優秀団体を奨励賞として表彰)のなかから合格率が上位50団体(目安)であること(ただし、合格率が同率の場合、団体の規模、学年、受検階級を考慮する)。
・当協会の顕彰評価会議が認めた団体であること。

●文部科学大臣賞(高等教育、高等学校、中学校、小学校、公教育団体、一般団体の6部門の中から各部門1団体)
・上記金賞受賞候補団体のなかからさらに卓越して優秀であった団体を対象に、当協会の顕彰評価会議が認めた団体。

表彰について

文部科学大臣賞状と記念楯(見本)
文部科学大臣賞状と記念楯(見本)

受賞者、受賞団体には、以下のとおり賞状および記念品が贈呈されます。

<個人賞>
○文部科学大臣賞/文部科学大臣賞状、記念品
○金賞/賞状、記念品
○会長賞/賞状、記念品
○生涯学習功労賞/賞状

<団体賞>
○文部科学大臣賞/文部科学大臣賞状、記念楯
○金賞/賞状、記念楯

「第31回実用数学技能検定『数検』グランプリ表彰式典」開催概要

開催日時:2023年7月28日(金)14:00~16:00
主催:公益財団法人 日本数学検定協会
後援:文部科学省
会場:学士会館(東京都千代田区)
※表彰式典には、文部科学大臣賞、そのほか一部の受賞者にご列席いただきました。

お問い合わせ先

【「数検」グランプリに関するお問い合わせ先】
公益財団法人 日本数学検定協会
カスタマーリレーションセンター
TEL:03-5812-8341

【本リリースに関するお問い合わせ先】
公益財団法人 日本数学検定協会
広報担当
TEL:03-5812-8342
FAX:03-5812-8346
E-mail:kouhou@su-gaku.net
URL:https://www.su-gaku.net/