ビジネス数学事業
社会・企業と数学との接点を明らかにし、実社会における数学的リテラシーの向上や、企業の効率的な人材育成につなげるため、ビジネスにおいて必要とされる数学の検定およびe-ラーニング・研修などを実施しています。
ビジネス数学とは
「ビジネス数学」とは、ビジネスの場で活用できるような数学的思考力や課題解決力などを身につけるための学習・教育活動です。ビジネスにおいては、高度な数学の内容よりも、まず第一に四則計算や割合・百分率の計算など、基本的な内容を場面に応じて正しく活用できることが重要です。ビジネスの場で求められる数学力は、大きく5つに分けられます。
物事の状況や特徴をつかむ「把握力」、規則性や変化、相関性などを見抜く「分析力」、いくつかの事象から最適な解を選ぶ「選択力」、過去のデータから未来を見通す「予測力」、情報を正確に伝える「表現力」です。これらの力は、ビジネスのいたるところで求められます。重要なことは、ビジネスシーンに潜んでいる数字を見つけ出し、それらの関係性をしっかりと把握し、目的に応じてそれらを組み合わせる思考プロセスを身につけることなのです。
学習サポート
ビジネス数学検定
「ビジネス数学検定」はビジネス数学の5つの力の活用能力を測定する検定です。
IBT(Internet Based Testing)方式を採用していますので、場所を問わず受検者の都合に合わせて受検できます。各階級の認定基準点に到達された方には、オープンバッジを発行いたします。企業の採用試験や管理職登用試験などに活用する事例も増加しています。
ビジネス数学e-ラーニング
会場型のビジネス数学講座では「研修に導入したいがスケジュールを調整するのが難しい」「遠方なので会場まで行けない」などの問題が生じていました。この問題を解決し、ビジネス数学をインターネット上でいつでもどこでも学べるようにしたのが「ビジネス数学e -ラーニングコース」です。
スマートフォン、タブレットにも対応していますので、仕事の隙間時間で学習できるのも特長です。また、e-ラーニングで内容を学び、会場型研修でディスカッション&プレゼンテーションを行う反転学習で、ビジネス数学の活用能力を効率よく身につけることも可能です。
ビジネス数学講座
ビジネス数学の「5つの力」を向上させるには与えられた問題を解くだけではなく、ビジネスシーンで実践する方法を学ぶ必要があります。ビジネス数学講座は、あるシチュエーションにおいて「何が問題なのか?」「解決するプランは?」「取りうるプランで最適なものは?」「プランを相手に伝えるには?」などをグループワークで考え、現場で使えるビジネス数学の活用能力を磨くことを目的としています。公開型の講座のほか、企業内での研修、大学・専門学校での講義などで活用されています。
2019年度から、企業向け研修については、オルデナール・コンサルティング合同会社に譲渡いたしました。
データサイエンス数学ストラテジスト
「データサイエンス数学ストラテジスト」は、当協会が2021年9月に新設した資格です。データサイエンスの基盤となる基礎的な数学(確率統計・線形代数・微分積分など)と実践的な数学(機械学習系・アルゴリズム系・ビジネス系数学など)の2つを合わせて体系化したデータサイエンス数学に関する知識とそれを活用できるコンサルティング力を兼ね備えた専門家として、一定の水準に達した方を認定するものです。中級と上級の2つの階級があります。また資格試験は、5肢択一のIBT(Internet Based Testing)形式で行います。各階級の合格基準に到達された方には、オープンバッジを発行いたします。
オープンバッジとは?
オープンバッジとは、世界的な技術標準規格「IMS Global Learning Consortium」に準拠し発行されるデジタル証明・認証のことです。世界では、すでに年間2400万個が発行され、資格のほかに免許証や卒業証明書など用途はさまざまに広がっています。オンライン上で公開したり、SNSなどで共有できたりするなど、利便性の高さが特徴です。偽造・改ざんが困難なブロックチェーン技術を応用しており、学習・スキルの証明書として信頼性の高いものとなっています。