学習数学研究紀要 創刊号(第2巻)

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- よって人類は社会を構築してきたといっても過言ではありません。 数学の学びを通して、 知識や技能を習得するだけでなく、 それらを活用して問題を解決し たり、新しい知識や技能を導き出したりする過程で、 「考える」ことの質を高めていくこと が大切です。このため、記述することは必要不可欠であると考えています。 記述式を重んじる理由 (1) 条件から結論を導くための筋道を記述することによって、情報を整理し、条件を導き出 し、正確に伝える力を身に付けることができます。 (2) 考えたこと、その過程や結果を記述することによって、考えがどこまで到達したかを確 認でき、よりよい考えや説明の仕方を導くきっかけをみつけることができます。 (3) 考え方を記述し振り返ることにより、数学的な考え方は一通りではないことが分かり、 社会のさまざまな問題を解決する場合にも考え方は1つではないことが理解でき、 物事 を多面的に見る力を高めることができます。 (4) 新しい知識や技能を導く過程で、その意味や手順を記述することによって、それらの知 識・技能をよりよく習得することができます。 (5) 自らの考えを記述して第三者に伝えることは、社会生活においても重要なことであり、 数学の学びを通してその基礎的な技能を身につけることができます。
数学が出来る人はこんな答案を書いています 【問題1】準2級2次:数理技能検定(2次関数のグラフと x 軸の共有点)
【答案1】 (東京都 中学3年女子)
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