学習数学研究紀要 創刊号(第1巻)

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- 学習数学研究所紀要創刊に寄せて
学習数学研究所 特別顧問 一松 信(*) この度,学習数学研究所紀要を創刊することになりました。 公益財団法人日本数学検定協会においては, 以前から数学検定を実施するだけでなく, 生 涯学習の一環として,学習数学の体系的研究を重要な業務の一つと考えてきました。 別掲の学習数学研究所設立の経緯にあります通り,かなり以前に(第1期)学習数学研究 所を発足させました。 そして文部科学省から, 科学研究費補助金取扱規程で定められた研究 機関に指定されました。 しかし不幸なことに, 諸般の事情により十分な活動を行うことができず, 一旦研究所を廃 止し,研究機関廃止届を提出する羽目に陥りました。 その後内閣府の許可を受けて, 現在の公益財団法人日本数学検定協会が発足し, 改めて1 年余りの準備の後,学習数学研究所の再開にこぎつけました。 幸い文部科学省から学術研究機関としての指定を受けることができ,予定よりも遅れま したが,当研究所の紀要の刊行を果たすことになりました。 研究所の諸規定や,当紀要の趣旨・投稿規定などは別掲の諸記事を御参照ください。 これまでにもマスマスプラスなどのニュースレターを発行して,当協会の事業を紹介し て参りましたが,今後定期的に本紀要を通じて,学習支援やイベントの紹介,さらには各種 の研究論文の発表や事業報告などの広報活動に資するようにいたします。 数学検定は単なる「試験」ではなく,生涯に渡る学習成果の達成度を計り,社会に役立つ 「資格」であることを目標としております。今回の紀要創刊を一つの節目として,ますます の発展を念願するものです。 創刊に当たり,今後の活動を期待する次第です。
(*)公益財団法人日本数学検定協会名誉会長・京都大学名誉教授
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