資格・試験について

「データサイエンス数学ストラテジスト」は、データサイエンスの基盤となる数学スキル、リテラシーを学び、その理解度・習熟度を測定することで、データサイエンスにおける数学を扱う技能を認定する資格です。
オンライン形式の資格試験を受験し、合格基準に達すると「データサイエンス数学ストラテジスト」の資格が認定されます。

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データ
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判断・実行 分析・科学
数学スキル

「数理・データサイエンス・AI」の学域領域にもとづく数学の試験

本資格の試験は、国が目標とする「数理・データサイエンス・AI人材」として活躍するために必要とされる分野の数学技能を測定する出題構成になっています。
データサイエンスの基盤となる、基礎的な数学(確率統計・線形代数・微分積分)と実践的な数学(機械学習系・アルゴリズム系・ビジネス系数学)の2つを合わせて体系化した“データサイエンス数学”に関する知識とそれを活用できるコンサルティグ力を兼ね備えた専門家であることを証明するものです。

データサイエンスの戦略・施策(データの把握や分析など)において、実は数学的なリテラシーが必要とされています。しかし、数理・データサイエンス・AIにおける数学の知識と技能をみがく機会はそう多くありません。
本資格を学習することで、国や企業が強く求める「数理・データサイエンス・AI」に必要な数学の知識と技能を身につけることが可能です。

数理・データサイエンス・AI教育強化拠点コンソーシアムが示した「数理・データサイエンス・AI(応用基礎レベル)」のモデルカリキュラムです。データ・AI利活用に必要な数学の基礎を学ぶ領域「数学基礎」はもちろん、データ分析や機械学習・深層学習などの他の領域の学修にも高校レベル以上の数学のリテラシーが必要です。

「数理・データサイエンス・AI(応用基礎レベル)」のモデルカリキュラムと、認定教育プログラム(応用基礎レベル)要素の関連性を示す図表
出典:数理・データサイエンス・AI教育強化拠点コンソーシアム、モデルカリキュラム(応用基礎レベル)

AI戦略、データサイエンス、IoTなどに対応できる人材の需要は高まり、政府の「AI戦略2019※」(2019年6月策定)では、文理を問わず年間約25万人の数理・データサイエンス・AI人材育成(応用基礎レベル。さらにリテラシーレベルで年間約50万人)を2025年までに実現するよう目標に掲げられています。

※現在では、2022年4月発表のAI戦略2022にて継続

数理・データサイエンス・AI人材の育成目標人数をレベル別に示した図

4つの学習分野

「データサイエンス数学ストラテジスト」は、データサイエンスの基盤となる、基礎的な数学(確率統計・線形代数・微分積分)と実践的な数学(機械学習系・アルゴリズム系・ビジネス系数学)を学び、その理解度・習熟度を測定することを目的とした出題内容です。
以下の4つの学習分野から構成され、7つの領域において資格到達目標を設定しています。

データサイエンス数学ストラテジストの4つの学習分野を4象限で分類するイメージ画像

領域 資格到達目標
領域1データ集計・分析

データサイエンスに必要なデータの集計・分析手法の理解・習熟

  • データ分析目的の設定、データの収集・加工・集計、比較対象の選定
  • データのばらつき度合、傾向・関連・特異点の把握
  • 時系列データ、クロスセクションデータ、パネルデータの理解
  • 目的に応じた図表化・可視化(棒グラフ、折線グラフ、散布図)

など

領域2数学基礎

データサイエンス戦略・施策に必要な数学の基礎

  • 算数・中学校数学分野
    • 四則計算、グラフ、比例と反比例、単位あたりの大きさ、文字式の計算、方程式、1次関数、三平方の定理、思考力を測る問題
  • 確率統計系分野
    • 平均値・中央値・最頻値、分散、標準偏差、統計基礎
    • 割合、順列・組合せ、ニ項定理、確率、確率分布
    • データの分析、資料の整理・活用、標本調査
  • 線形代数系分野
    • ベクトルの演算(和とスカラー倍、内積)
    • 行列の演算(和とスカラー倍、積)、行列式
    • 固有値と固有ベクトル
  • 微分積分系分野
    • 指数関数、対数関数、三角関数、2次・多項式関数、写像
    • 数列、関数と極限、微分・積分
    • 偏微分、重積分、微分方程式の基礎

など

領域3機械学習基礎

データサイエンス戦略・施策に必要な機械学習の基礎

  • 基礎的な理論(活性化関数、距離による類似度、最小二乗法)
  • 教師あり学習(回帰(回帰直線)、分類(線形識別・混同行列))
  • 教師なし学習(クラスタリング、次元削減)
  • 関連研究分野(自然言語処理、データマイニング)

など

領域4深層学習基礎

データサイエンス戦略・施策に必要な深層学習の基礎

  • ニューラルネットワークの原理、勾配降下法
  • ディープニューラルネットワーク(DNN)
  • 畳み込みニューラルネットワーク(CNN)

など

領域5アルゴリズム・プログラミング的思考

データサイエンス戦略・施策に必要なアルゴリズム、プログラミング的思考

  • アルゴリズム(探索・ソート・暗号)、計算量理論
  • 特定のプログラミング言語に依存しない手続き型思考、情報理論

など

領域6数学的課題解決

論理的思考と数学的発想を用いて課題を解決に導く

  • 課題から解答まで矛盾なく導く論理性、一貫性
  • 課題を読み取り、規則性・法則性を発見
領域7コンサルティング

ビジネスシーンでのデータサイエンス戦略・施策の実現方法の検討、提案

  • 顧客、ステークホルダーの要望・意見を聞くコミュニケーション力
  • 戦略・施策の実現方法を検討し、提案するプレゼンテーション力

誰にでも役立つ資格

「データサイエンス数学ストラテジスト」には2つの階級があり、中級はリテラシー向上を目的とした基礎レベル、上級は即戦力として活用できる能力を認定するレベルです。
数学に自信のない方も、さらなるスキルアップを求める方にもご活用になれます。

就職・転職に役立つスキルの証明

データサイエンスに関する基礎的または応用的な数学力が身についていることの証明としてお使いになれます。
自分の望むポジションで活躍を希望する方におすすめします。

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興味はあるけど数学は苦手という方でもOK!

中級で出題される数学は、高校1年生程度までの学習範囲です。しばらく数学から遠ざかっている人でも、感覚を取り戻すのに時間はかかりません。
e-ラーニング講座もご用意していますので、ぜひご活用ください。

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職場でデジタル・トランスフォーメーション(DX)推進を求められている立場の方

データサイエンスに必要な数学力、戦略について学び、その実力を証明することができます。決算資料、統計情報などの数字を読んで判断することが多い管理職の方にもおすすめです。

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最先端のスキルと組み合わせてスペシャリストへの道

プログラミング、AI、ロボティクス、FinTechなど最先端の技術とデータサイエンスを組み合わせることで、時代の最先端をいくスキルが身につきます。また、すでにそのような事業に携わっている方にも、更なるスキルアップとして上級の資格をおすすめします。

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有識者の推薦メッセージ

「データサイエンス」の分野で活躍される有識者のみなさまに、推薦のメッセージをいただきましたので掲載します。

村上 雅人氏芝浦工業大学 学事特別顧問・前学長

現代社会では、DXやSociety5.0など、IT技術を活用した変革が求められています。その基本は、データ駆動型社会であり、理系だけでなく、文系においてもデータサイエンスの素養が必要とされています。企業や組織のプロジェクトにおいて何かを決断する際にも、思い込みではなく、数値データを基礎に置くこと、そして、数値データの正当性を確かめ吟味する力も必要です。それには四則計算で十分です。あなたの新しい未来を開くためにも、ぜひ「データサイエンス数学ストラテジスト」の資格にチャレンジしてみてください。

芝浦工業大学のロゴ画像

三井住友海上火災保険株式会社デジタル戦略部データサイエンティストのみなさま

ビジネスパーソンにとって、データサイエンスの基礎理論にあたる「数学」を学ぶ意義は何でしょうか。市販されているデータ分析ツールはその中身のしくみを知らなくても使うことは可能ですが、基礎理論を身につけていれば、データ分析/AIツールによる結果を的確に人に説明できるようになります。ツールの結果を業務に生かすには理論的背景が欠かせないのです。ツールを使う側がデータサイエンスの理論的背景を加えることで、より効果的に使うことができるようになるのです。

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