コロナ禍での合格は生徒たちのおかげ

  • 1級
  • 森田 潤一さん
    (京都府・一般)
コロナ禍での合格は生徒たちのおかげ
コロナ禍での合格は生徒たちのおかげ

高校3年生のクラスの担任になった令和2年度の新学期早々、新型コロナウイルスの感染拡大の影響による学校閉鎖に見舞われました。「大学の入試制度が大きく変わる節目だというだけでも不安なのに、学校にも行けないなんて……」と、多くの生徒が不安を隠せない様子でした。その後、各教科からの家庭学習の指示と「進路実現に向けてコロナに打ち勝とう」などの激励メッセージをWEBで配信する日が続きました。

数学の教員として「学問をとおして身につけた知識は、誰にも奪われない一生の財産だよ」と語る一方、生徒たちにとってはむなしく響くだけかなと感じていました。それでも、こんなときだからこそ、学問の楽しさ、学び続ける大切さを伝えたい! そのために自分も何かにチャレンジしたい! その一心で、数学検定1級を受検することにしました。

仕事がら、高校数学には接していますが、大学で学ぶ数学には疎くなっていたため、学生時代に読んだ高木貞治著「解析概論」(岩波書店)や斎藤正彦著「線型代数入門」(東京大学出版会)と格闘することになりました。さすが当時評判であった名著だけに、時折、著者から叱咤激励されているような感覚になり、背筋がピンとなりました。過去問題の演習は、「実用数学技能検定[完全解説問題集]発見」(日本数学検定協会)が必要にして十分な教材だと思います。解説を読んでもよくわからない分野は、WEBで調べることで何とか解決できました。

運よく合格できたのも、生徒たちからもらった元気のおかげでしょう。授業も再開されるなかで、心から「数学って楽しいよな」と彼ら彼女らに語りかける機会が増えたことは言うまでもありません。