学び直しでつかんだ1級合格


私が「数検」の受検を志した理由は、学生時代にさぼっていた数学をもう一度学びなおしたいと思ったことです。
大学では理系の学部に通っており、数検1級の出題範囲である線形代数や解析などの基礎数学の講義をとっていましたが、正直、あまり身が入っておらず、単位がとれるギリギリしか学習せず、講義後にはすっかり忘れていました。
卒業してから現在まで、いわゆる文系の士業の仕事を十年以上していますが、大学時代に数学をきちんと勉強しなかったことがずっと心残りで、あらためて学び直したいと思い、受検を志しました。
準1級までは高校数学の範囲なので、受験で勉強したことを思い出すだけの学習方法で、比較的スムーズに取得できました。
ただ、準1級と1級には大きな壁があり、範囲が格段に広がり、合格率は大きく下がります。まさに最高位にふさわしい難易度ですが、理系出身者のプライドとして、どうしても1級までとりたいと思い、テキストを数冊買って勉強しました。
1度めの受検は、学習を始めて浅い時期で、全体的に理解不足のまま受検に突入したため、1次、2次とも不合格でした。2次は得意な問題に時間をかけて取り組めたにもかかわらず、合格点に達しなかったのは心残りでした。
1度めの反省を糧に、3か月かけて線形代数と微分積分だけでなく、統計・確率、整数論、微分方程式などを基礎からじっくり学び、2度めの受検で、1次、2次とも合格できました。
念願だった1級に合格でき、ほっとしています。
今後は、1級の勉強をつうじて学んだ数学を生かし、解析力学や量子力学を学びたいと考えています。