団体活用事例

数学の苦手意識をなくし、難関大合格の実力を磨く

大妻中学高等学校(東京都)中高一貫教育

団体・個人で文部科学大臣賞

毎年、難関国公立大学や早慶上理などへ多数の合格者を出し、進学校としての躍進が目覚ましい大妻中学高等学校。一方、学校行事や部活動が充実しており、全国レベルのクラブが多数活躍しているのも大きな特長です。
杉本哲治教頭は、「学力の向上と人間力の向上の双方に力を入れてきた」と話します。

そんな同校が数学検定を取り入れたのは、2000年から。年度末に中学1年から高校2年までの希望者を対象に実施し、中学生は約半数が受検しています。

導入当時の数学科主任だった杉本教頭は、こう振り返ります。
「数学検定の総受検者数が急増していく様子を見て、他校に率先して導入しました。アカデミックな学校づくりのきっかけとして、また、授業の枠を超え、広い範囲から目標を持たせることで生徒のモチベーションを上げる、というのが狙いです。導入当初はなかなか準1級に合格できなかったのが、近年は合格者が増え、実力が付いてきたと実感しています」。

その言葉を裏づけるのが、金賞をはじめとする実用数学技能検定グランプリの受賞歴です。全国で1校もしくは各級1人だけが選ばれる文部科学大臣賞は、団体・個人ともに受賞。個人の受賞者は中学3年で準2級に満点で合格しただけでなく、解答の内容が高い評価を受けました。

先取り学習の不安を解消

同校の数学は先取り学習が特長。中学校では4・4・5から5・5・5に数学の時限数を増やしましたたが、この先取り学習への移行をきっかけに、学校が勧める数学検定の受検級も、それまでの学年相当級から1つ上の級へとレベルアップさせました。
先取り学習において数学検定が果たす役割は大きい、と数学科の平間泰弘教諭は話します。
「先取り学習では、生徒は本当に自分が理解できているのか、不安になります。そこで、本校では中学1年が4級(中学2年に相当)と、各学年が先取り学習に合わせた級を受検します。それによって、外部からの絶対評価に基づいて、自分の学習の到達度を測ることができる。合格が自信につながって、次のステップへ進んでいけます」。
受検は任意ですが、数学が苦手な生徒には面談で保護者に声掛けし、受検を促すこともあります。
合格率は高く、中学1年でほぼ100%、中学3年でも8割以上です。

最難関私大にも合格

高校生は文系は2級、理系は準1級が目標とのこと。中学校では数学への苦手意識を払しょくするために活用している数学検定ですが、高校生になると、その目的は大学受験に直結してきます。「理系の場合、高校2年で準1級の力があると、1年後に早慶以上は確実に合格できます。数学を大学受験の武器にできる。たとえば、早慶レベルなら、数学の入試問題で満点の8割以上は取れている。中には満点を取った生徒もいます」と平間教諭。
「数学検定」で培った高度な数学力は、同校の目覚ましい進学実績にも大きく影響しているのです。

生徒の取り組み方も意欲的です。近年は毎年、一定の人数が中学1年で3級を受検し、より上位級へチャレンジする生徒が増えています。また、未履修の部分を補足するための補習講座を開いているが、自主的に勉強する生徒も多く、合格をめざして高いモチベーションが伺えます。

受検者数は導入当初に比べて倍増しました。もともと同校の生徒は資格取得に前向きな傾向があり、数学検定にも、学校が期待する以上に積極的に取り組んでいます。
とはいえ、高校生になると受検者が減少するのが課題。すでに大きな成果を上げている同校ですが、「今後は準1級、2級取得をめざす生徒を増やしていきたい」と平間教諭は意気込んでいます。

(塾ジャーナル2011年9月号掲載)

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