団体活用事例

体系数学と数学検定のW取り組みが成功

賢明女子学院中学校・高等学校(兵庫県)中高一貫教育

学習到達度を測る物差し


能瀬昭一 教諭

世界遺産の姫路城にほど近く、創立60年を迎える賢明女子学院中学校・高等学校。
JR・山陽電鉄姫路駅からも近く、静かな環境の中で、カトリックの教えに従い、生徒の成長を日々促しています。祈りの時間は、朝礼、各授業の最初と終わり、終礼と多く設定。折に触れて手を合わせ、心の育成に励んでいるため、生徒は皆落ち着いた学校生活を送り、毎日の学習時間が多いのも特徴です。同校が力を入れているのが、英語と数学の授業です。数学は中学から週5時間、英語は週6時間の授業数と、多くの時間を設定しています。

「中学の数学では中学・高校の垣根を外して6年間の内容を体系的に指導できる『体系数学』の教科書を使用し、効率よく生徒の理解を導いています」と、数学担当の能瀬昭一教諭は語ります。この体系的数学指導による中学の数学範囲は、中学3年の1学期で終了。2学期からは高校の検定教科書へ移行するが、その一部は体系教科書で学んだ内容と重複します。この繰り返し授業により、基礎基本をしっかりと構築してから、実力を積んで行く指導方法を取り入れています。そして、この数学の指導の一環として、授業に取り入れられているのが数学検定への挑戦です。

昨年度数学検定グランプリ受賞

賢明女子学院が数学検定を取り入れたのは、今から14~15年前。生徒たちが自分の実力を判断する模試として導入しました。「当時から公立中とは指導方法が異なり、授業範囲に大差がありました。そのため、公立の導入している模試と同じでは、生徒たちの実力が発揮できず、代替となる試験を探したのです。そして、最適と思われる数学検定の導入を決めました」

数学検定の合格ラインは1次で7割、2次では6割の得点獲得。無論、級が上がれば難しくなりますが、この点数なら、多くの生徒が努力次第で合格できる範囲であり、前向きに取り組めます。そのため、当初は希望受検だったにも関わらず、続々と受検生は増え、2003年度は文部科学大臣賞、2007年度は数学検定グランプリ金賞を受賞。昨年度も数学検定グランプリ金賞を受賞しました。

賢明女子学院では、各学年に1名以上の数学専任(常勤)の担当教諭がおり、検定日が近づいてくれば、過去問を生徒に渡し、問題などを解説することになっています。また、中には中学3年で高校内容相当の準2級を受検する生徒もおり、受検級の学年の担当教諭が対応するなど、万全の体制が敷かれています。

受験に高評価で理系進学に実績

数学検定の受検は12月と2月の年2回で、両方受検する生徒も多いようです。ただし、学校が対策講座などを設けることはなく、通常の授業の中で、対策としての講義を加えるだけに止めています。この方が、普段から数学検定に合格可能な実力をつけるよう、生徒も教員も日々努力するといいます。「現在は中学生は全員受検。昨年初めて受検した中学1年は、5級受検者約90%が合格しました。こういった成功体験により、『やればできる』という自信をつけ、理系へ進学する生徒も増えています」

数学検定は英検と並び、大学受験時にも高い評価対象となります。そのため、薬学科や理系の大学への進学率は比較的高い実績をあげています。また、さらに上をめざした内容の濃い学習をと、高校生以上を対象とした大学の先生による現代数学の公開講座(年4回)も12年前から開講。校外の社会人も受講でき、高砂・加古川地域からも多くの聴講生が詰めかけています。

(塾ジャーナル2011年3月号掲載)

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