団体活用事例

数学検定で学力向上!国公立大に28人合格

春日部共栄中学・高等学校(埼玉県)中高一貫教育

中学部創設と同時に数学検定導入


大野雅雄 教諭

昨年度の卒業生が東大をはじめ国公立大学へ78人の合格という輝かしい実績を残した春日部共栄中学・高等学校。部活動も盛んで文武両道の学校として知られています。
数学検定を導入したのは中学校を開校した平成15年のこと。

「1期生なので、まだ合格実績など外部にアピールできる要素が中学校にはありませんでした。そこで第三者的な評価をしてもらえる数学検定を取り入れ、その実績を見ていただこうと考えたのが導入のきっかけです」と大野雅雄教諭。

生徒も先生からの受検の呼びかけに積極的に参加。一緒に実績を作り上げていこうという雰囲気づくりに成功しました。その結果、昨年度の卒業生のうち、中高一貫の2期生は東大2人を含む国公立大学に28人合格。難関私立にも数多くの生徒が合格しました。

「導入後、生徒の中に『高校卒業までに2級取得』というしっかりとした目的意識が出てきました。普段の中間・期末考査では短期間での演習の成果しか見られませんが、数学検定を受けることで総合的な復習も行え、学力が定着してきたのを感じています」

中3生が高1生に飛び級

同校では中高6年間のカリキュラムを5年間で修了するようシラバスが組まれています。しかも中学の数学7単位の内2単位は「計算数学」という授業で、高校時に習う微分積分の計算演習などを中2から行っていきます。

「高校に進学した時、つまずくと思われるところを今のうちから計算だけでもやっておく。『タネまき』と呼んでいるのですが、すると数学が好きな生徒はどんどん先に進むことができるのです」と大野教諭。
そうすることで、やがて中2生で2級受検レベルに達する生徒も出てきた。
数学の知識をもっと吸収したいという生徒の姿勢は「砂が水を吸い込むようだった」と大野教諭は表現。数学教師としてとても嬉しかったと話します。

そこで、すでに高校レベルに達している中3生数人を、数学の授業のみ高1選抜コースの授業を受けることを提案。「飛び級」を実施することにしました。現在中3生の内4人が飛び級の授業を受けています。「もし数学検定を実施していなかったら、彼らの飛び級はなかったと思います」と大野教諭。
これまで飛び級を経験した生徒の内2人は東大理Ⅰに合格。他にも慶応大に数学と小論文で合格した生徒もいます。さらに東工大合格の生徒は後期数学の試験で200点中200点満点。数々の快挙を成し遂げています。

高校生が中学生に数学を教える

同校では数学検定受検は6月・11月・1月の年3回行われており、受検級は準1~3級。全体的に力が付いてきたため1年前から4級受検からではなく3級からとなっている。3級以上の合格率(高校は準2級以上)は約87%(2009年度)。2級では4割近くにものぼります。現在は全員が高校卒業時に2級取得を目指して勉強に励んでいます。「2級は本格的な勉強が必要になる級。合格したら勉強の仕方がわかったことになると生徒に呼び掛けています」

ユニークなのは、SBS(スクールバディシステム)と呼ばれる生徒同士で勉強を教え合うシステムを数学検定対策でも実施していること。学期ごとに1度、高1・2生から選ばれた数人の生徒が中1・2生のクラスに赴き、プリントの添削を行っています。生徒同士の縦の関係づくりに役立つ上、教え教わり合う中で知識の定着が図れるといいます。数学検定を通して、様々な場面で生徒の成長を促す取り組みが行われています。

(塾ジャーナル2011年1月号掲載)

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